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22-04-22
現代自動車が米国大手通信社「AT&T」と特許ライセンス契約を締結し、ロボタクシー(Robotaxi)及び都心航空モビリティー(Urban Air Mobility、UAM)技術ポートフォリオを強化する。
2021年11月、米国ローファーム業界によれば、現代自動車はAT&Tと特許/技術ライセンス契約を締結し、数十件の特許技術を確保した。
今回の取引に含まれた特許は都心航空機と音声処理技術がその核心であり、無人飛行中の空中装置ネットワーク連結維持技術、開放空間環境での位置追跡、アルゴリズム基盤のコネクテッドカー無線ファイル配布最適化技術、動的イメージ認識技術等、数十件にのぼる。現代自動車は、このようなAT&Tの特許技術の使用をはじめ、当該技術が適用された製品の生産、販売権限を獲得し、ロボタクシーとUAM市場で先導的地位を固めるという方針である。
最近、現代自動車は、米ラスベガスで開かれた世界最大の技術展示会(Consumer Electronics Show、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2022で、人工知能と自律走行等を土台に人間の移動経験を拡張することをテーマとする「ロボティクスビジョン」を公開した。ロボティクスビジョンとは、ユーザーの移動経験が革新的に拡張される「メタモビリティー」、モノに移動性が付与された「Mobility of Things(MoT)」生態系、人間のための「知能型ロボット」に関するものである。
特に、メタモビリティーは、メタバース(Metaverse)とモビリティー(Mobility)の合成語で、モビリティーが仮想世界と現実世界をつなぐ媒介の役割をするようになる。現代自動車の関係者は、メタモビリティーは、自動車、UAM、ロボティクスのようなスマートデバイスがメタバースプラットホームにより仮想空間へと移動範囲が拡張されるという意味であり、メタモビリティーが具現される時代には自動車が仮想空間に接続できるスマートデバイスになると説明した。例えば、メタモビリティーが具現された場合、自動車の室内空間は会議室またはエンターテイメントのための空間となり、自動車が現実と仮想空間をつなぐ媒介体の役割を果たすことができる。
このように、現代自動車は、既存の伝統的な自動車事業からモビリティー産業全般へその事業領域を拡大しており、その過程で、他企業との戦略的パートナーシップを締結し、特許ポートフォリオを多角的に拡大している。
現代自動車がメタモビリティーを商用化する過程においては、メタバースとモビリティーの融合技術領域で特許紛争が発生する可能性が高いだけに、関連企業では、これらの産業動向に関心を持ちながら特許権の権利範囲を形成することが望ましいと思われる。