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24-02-27
韓国特許庁は、韓国内に実質的な生産設備を備えた先端技術分野の企業の国際競争力を強化する目的で、2022年より先端技術に関連する出願を優先審査の対象に職権で指定し、該当技術だけを専門に審査する専門審査官制度を運営している。
韓国特許庁は2022年11月より半導体技術に関連する出願を優先審査の対象に職権で指定しており、その結果、優先審査が申請された半導体技術に関連する出願の審査期間は過去15.6ヶ月から2.5ヶ月に大幅に短縮された。
また、半導体技術に関連する出願に対する審査期間の短縮を確認した韓国特許庁は、2023年11月よりディスプレイ技術に関連する出願も優先審査の対象に職権で指定し、優先審査の対象をディスプレイ分野にも拡大した。
さらに、韓国特許庁は2024年2月19日より、二次電池技術に関連する出願も優先審査の対象に追加指定した。これにより、韓国特許庁は二次電池分野の任期制専門審査官を38人増員し、関連予算も反映させた。
一方、二次電池技術に関連する出願に対する優先審査の対象は、現在施行している半導体技術及びディスプレイ技術に関連する出願に対する優先審査の対象条件と同様に、二次電池素材・部品・装備、製造又は設計技術と「直接関連」する特許出願であって、二次電池関連製品あるいは装置などを「韓国内で」生産するか生産準備中の企業の出願であることが求められる。
韓国特許庁の先端技術分野に対する優先審査制度は、韓国企業に限ったものではなく、外国企業の場合でも韓国内に生産設備を有していれば活用することができる。したがって、韓国に進出して生産設備を備えているか、生産準備中の二次電池関連企業であれば、関連特許権の早期確保を図るためにこの優先審査制度の活用を積極的に考慮する必要があるものと思われる。