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24-11-27
韓国は、LTPO(Low Temperature Polysilicon Oxide)OLEDパネル技術において過去10年間特許出願量と年平均増加率の両方とも世界1位を占め、グローバル市場をリードしている。
LTPO OLEDパネル技術はスマートフォン、スマートウォッチなど電子機器の消費電力を画期的に減らすことができる核心技術で、特にバッテリーの長寿命化と電力効率性の改善に重要な役割を果たす。
韓国ディスプレイ産業協会によると、2023年全世界LTPO OLEDパネルの売上高は176億ドルを記録し、2024年には222億ドルで前年比26.1%の成長となることが予測される。特に、LGディスプレイとサムスンディスプレイが世界LTPO OLEDパネル市場の86.8%を占め、グローバル市場を主導している。
特許庁が提供した統計資料によると、LTPO OLEDパネル技術と関連してIP5特許庁に出願された特許出願件数は、2013年には65件に過ぎなかったが、以後10年間(2013年~2022年)年平均23.7%成長し、2022年には440件に達した。特に、韓国はLTPO OLEDパネル技術の特許出願量で全世界出願の40.4%(1,052件)を占め、1位を記録している。次いで、中国27.9%(728件)、日本21.8%(568件)、米国6.0%(156件)、欧州連合0.6%(16件)の順だった。同期間の年平均増加率も韓国が70.9%で最も高く、次いで、中国(29.8%)、米国(9.2%)、日本(4.3%)、欧州連合(0%)の順だった。主要出願人としてはLGディスプレイ(24.9%、649件)が最多出願人であり、サムスンディスプレイ(14.4%、376件)、BOE(14.3%、373件)、半導体エネルギー研究所(SEL)(13.6%、355件)、アップル(Apple)(4.5%,116件)の順だった。
特に米国の特許件数を基準に出願人別技術影響指数(Cites Per Patent、特許当たり被引用数)をみると、韓国のLGディスプレイが6.1で1位を記録し、次いで、米国のアップルが4.4、日本の半導体エネルギー研究所(SEL)が2.7だった。
韓国企業がLTPO OLEDパネル市場をリードしている状況の下、韓国特許庁も2023年11月以来、ディスプレイ分野の特許出願に対する優先審査を施行し、該当特許出願の早期権利化を支援していることから、今後韓国IP市場ではLTPO OLEDパネル分野の技術主導権競争が一層激しくなることが予想される。したがって、ディスプレイ及びスマート機器関連企業は、この分野における韓国特許ポートフォリオの強化を積極的に考慮する必要があると思われる。